熱処理

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特殊浸炭

特殊浸炭処理は「炭素固溶拡散処理」という特殊処理で、オーステナイト系ステンレスの耐食性をほとんど劣化させずに表面改質する画期的な技術です。SUS316の場合、HV800以上と窒化並みの表面硬度が得られます。 特殊浸炭処理 特殊浸炭処理の熱処 …

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低温窒化

低温窒化処理は通常の窒化処理(570℃)よりも低い温度で処理するのが特徴です。SUS316の場合、通常の窒化処理と比較すると窒化膜が緻密で、以下のような特徴があります。 耐食性の劣化が少ない 耐摩耗性の向上 面荒れ、歪みが少ない 低温ガス窒 …

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複合表面処理

表面改質法は高性能・高機能皮膜の発展が著しく、近年は様々な表面処理法を組み合わせて互いの短所を補う 『複合表面処理』に移行してきています。 複合表面処理の処理温度は約500℃前後であるため、基材としては焼もどし温度が高い高速度工具鋼(SKH …

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経年変化:シリコロイXVIの残留オーステナイト測定結果

焼入硬化型の金型材は多くの金型に使用されていますが、経年変化による金型の寸法変化の問題があります。 焼入硬化は「オーステナイト化した鋼を急冷してマルテンサイトにすること」ですが、その際100%マルテンサイトになるわけではなく、必ず幾分かのオ …

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表面処理:表面改質技術

析出硬化系シリコロイ鋼は硬度、耐食性、摩擦摩耗特性、耐焼付き性など総合的なポテンシャルとしてはステンレスの分野では比較的高く、特に同メカニズムのSUS630とは異なる特性を有します。しかしながら、製品や使用環境によっては満足な特性を得られな …

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高周波熱処理:精密高周波熱処理を用いた局部高硬度化技術

析出硬化系シリコロイは用途に応じて局部的な高硬度化が可能です。硬度と靭性の両立が必要な場合、局部的に固溶化熱処理を行い、時効硬化熱処理を実施することで必要な箇所のみを高硬度化可能です。  析出硬化系シリコロイは高周波焼入れとは異なり、高周波 …

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熱処理変形:真空固溶化熱処理の変形量

時効硬化熱処理を大気熱処理炉で実施した場合、テンパーカラー(薄い酸化スケール層)の付着は否めません。 一般的に長尺品の固溶化熱処理は1000℃を超える高温からの急冷するため変形しやすい。大気熱処理の場合は、冷却方法が水冷や油冷のため長さが直 …

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時効硬化熱処理後のテンパーカラー(真空炉)

時効硬化熱処理を大気熱処理炉で実施した場合、テンパーカラー(薄い酸化スケール層)の付着は否めません。 テンパーカラーは30~100nm程度と推測され、研磨すると除去できます。しかしながら製品の全面や孔の内部等は除去しにくいという課題がありま …

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時効硬化熱処理後のテンパーカラー(大気炉)

析出硬化系ステンレスの時効硬化熱処理は480℃付近の温度帯で熱処理を実施します。 一般的には電気炉(大気熱処理)での処理が多く、テンパーカラー(薄い酸化スケール層)が付着します。 酸化スケール層は厚いほど耐食性にも影響すること、また製品の外 …

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ステンレスの熱処理寸法変化

析出硬化系ステンレスは焼入鋼と異なった熱処理プロセスで、比較的低温の熱処理で高硬度化するため、焼入鋼のような問題(熱処理歪み、寸法変化、焼き割れ、酸化スケールの付着など)が少なく、加工プロセス改善に有効です。 言い換えれば焼もどし処理で高硬 …