本資料に掲載されている技術情報は一般的な特性を説明する為のもので、
これにより何らかの保証をするものではありませんので予めご了承ください。
【File No.CorrosionResi-006】
ステンレスの塩酸腐食試験
5.0%塩酸浸漬試験
1. 硫酸腐食試験方法
(1)試験溶液:36%塩酸(特級品)を純水にて希釈し、5.0 %塩酸溶液に調整する。
(2)試験片:各材質(表参照)を各熱処理条件条件にて作製。表面粗さを耐水研磨紙で400番に調整し、アセトンで脱脂処理を行う。
(3)各材質を5.0%塩酸溶液に室温で24時間浸漬し、精密天秤により試験前後の重量変化を測定・腐食度を求める。
2. 試験片
No 試験片の硬度と熱処理
材質 硬度,HV 熱処理
記号 鋼種名 荷重
No01-22:500g
No23-24:50g
01 SUS304 SUS304 213.8 固溶化熱処理(1050℃/WQ)
02 SUS316L SUS316L 212.7 固溶化熱処理(1050℃/WQ)
03 SUS430 SUS430 183.8 焼きなまし(780℃/AC)
04 SUS420J2 SUS420J2 565.1 焼入・焼戻し(1050℃/ガス冷、200℃×2hr/AC)
05 SUS440C SUS440C 656.2 焼入・焼戻し(1030℃×3hr/ガス冷、180℃×3hr/AC)
06 SUS630 (ST) SUS630 350.0 溶体化熱処理(1050℃/WQ)
07 SUS630 (AG) SUS630 449.1 時効硬化処理(480℃×6hr/AC)
08 SL-A2 (ST) シリコロイA2 366.5 溶体化熱処理(1050℃/WQ)
09 SL-A2 (AG) シリコロイA2 603.2 時効硬化処理(480℃×6hr/AC)
10 SL-XVI (ST) シリコロイXVI 392.1 溶体化熱処理(1050℃/WQ)
11 SL-XVI (AG) シリコロイXVI 680.2 時効硬化処理(450℃×8hr/AC)
12 SL-XVI (DAG) シリコロイXVI 665.8 二段時効処理(200℃×2hr/AC+450℃×8hr/AC
13 SL-XVI (AGOX)+G シリコロイXVI 660.0 時効処理+酸化処理(450℃×8hr/AC+200℃×2hr/AC)+研磨(酸化膜除去)
14 SL-XVI (AGOX) シリコロイXVI 603.3 時効処理+酸化処理(450℃×8hr/AC+200℃×2hr/AC
15 SL-XVI (TAG) シリコロイXVI 675.4 三段時効処理(200℃×2hr/AC+450℃×8hr/AC+200℃×2hr/AC)+研磨(酸化膜除去)
16 SL-XVI (TAG)+G シリコロイXVI 672.4 三段時効処理(200℃×2hr/AC+450℃×8hr/AC+200℃×2hr/AC
17 SL-B2 シリコロイB2 254.2 溶体化熱処理(1050℃/WQ)
18 SL-D シリコロイD 226.0 溶体化熱処理(1050℃/WQ)
19 マルエージング鋼 マルエージング鋼 568.1 時効硬化処理(480℃×6hr/AC)
20 SKD11 SKD11 601.3 焼入・焼戻し(1030℃×3hr/ガス冷、510℃×7hr/ガス冷、510℃×6hr/ガス冷)
21 SKD61 SKD61 599.2 焼入・焼戻し(1030℃×3hr/ガス冷、515℃×7hr/ガス冷、560℃×4hr/ガス冷)
22 ステライトNo6 ステライトNo6 620.0 -
23 SL-A2 (AG)
+Niメッキ
シリコロイA2+無電解ニッケルメッキ 表面 573.3
中心 563.0
時効硬化処理(480℃×6hr/AC)、無電解ニッケルメッキ(10μm)
24 SL-XVI (AG)
+Niメッキ
シリコロイXVI+無電解ニッケルメッキ 表面 555.1
中心 660.5
時効硬化処理(450℃×8hr/AC)、無電解ニッケルメッキ(10μm)
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031301
※省略記号について:ST:Solution Treatment,AG:Ageing,DAG:Double Ageing,TAG:Triple Ageing,AGOX:Ageing+Oxdation
3. 試験結果
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031302
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031303
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031304
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031305
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031306
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031307
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031308
4.試験後の外観
No 記号 / 鋼種名 分類 表面 裏面 横面
01 SUS304 試験前
試験後
02 SUS316L 試験前
試験後
03 SUS430 試験前
試験後
04 SUS420J2 試験前
試験後
05 SUS440C 試験前
試験後
06 SUS630(ST) 試験前
試験後
07 SUS630(AG) 試験前
試験後
08 SL-A2(ST)

/シリコロイA2(ST)
試験前
試験後
09 SL-A2(AG)

/シリコロイA2(AG)
試験前
試験後
10 SL-XVI(ST)

/シリコロイXVI(ST)
試験前
試験後
11 SL-XVI(AG)

/シリコロイXVI(AG)
試験前
試験後
12 SL-XVI(DAG)

/シリコロイXVI(二段時効)
試験前
試験後
13 SL-XVI(AGOX)

/シリコロイXVI(酸化処理)
試験前
試験後
14 SL-XVI(AGOX)+G

/シリコロイXVI(酸化処理)+研磨(酸化膜除去)
試験前
試験後
15 SL-XVI(TAG)

/シリコロイXVI(三段時効)
試験前
試験後
16 SL-XVI(TAG)+G

/シリコロイXVI(三段時効)+研磨(酸化膜除去)
試験前
試験後
17 SL-B2

/シリコロイB2
試験前
試験後
18 SL-D

/シリコロイD
試験前
試験後
19 マルエージング鋼 試験前
試験後
20 SKD11 試験前
試験後
21 SKD61 試験前
試験後
22 ステライトNo6 試験前
試験後
23 SL-A2(AG)+Niメッキ

/シリコロイA2(AG)+無電解ニッケルメッキ
試験前
試験後
24 SL-XVI(AG)+Niメッキ

/シリコロイXVI(AG)+無電解ニッケルメッキ
試験前
試験後
*写真の黒色になっている部分(特に試験前)は、撮影時に光沢部が反射しているためです。
Data No.SLABDX-SITR2009-AMP-2009031201
 <関連サイト>
No サイト名 キーワード シリコロイ材質 比較材質
1 耐食性(1) 耐食性、孔食電位、塩水噴霧、
塩酸、硫酸、硝酸、酢酸、他
A2、XVI、B2、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L、SUS434
2 耐食性(2) 超純水、純水、塩水、二段時効 A2、XVI SUS630、SUS304、SUS440C
3 耐孔食性 孔食、塩酸性6%塩化第二鉄溶液、時効処理、二段時効 A2、XVI、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L
4 ステンレスの耐食性 耐食性、工業薬品 B2、B1 SUS304L、SUS316L
5 応力腐食割れ性 応力腐食、海水、硫酸 A2 SUS630、SUS420J2
6 表面改質の耐食性 低温窒化、特殊浸炭、耐食性、
純水、塩水
A2、XVI、B2、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L
7 耐高温腐食性 高温腐食、高温酸化、Si、低炭素 A2、D インコネル601、インコネル625、ハステロイC
8 温度と酸化増量の関係 高温酸化性、酸化増量 A2、B2、D SUH660、SUS630 、SUS310S
9 5.0%硫酸腐食試験 5%硫酸、二段時効、三段時効、酸化処理 A2、XVI、B2、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L、SUS430、
SKD11、SKD61、マルエージング鋼、ステライトNo6
10 5.0%硝酸腐食試験 5%硝酸、二段時効、三段時効、酸化処理 A2、XVI、B2、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L、SUS430、
SKD11、SKD61、マルエージング鋼、ステライトNo6
11 5.0%塩酸腐食試験 5%塩酸、二段時効、三段時効、酸化処理、無電解ニッケルメッキ A2、XVI、B2、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L、SUS430、
SKD11、SKD61、マルエージング鋼、ステライトNo6、無電解ニッケルメッキ

◆ 本ページのキーワード
Material: シリコロイA2、シリコロイXVI、シリコロイB2、シリコロイD、SUS630、SUS304、SUS316L、SUS440C、SUS420J2、SUS430、SKD11、SKD61、マルエージング鋼、ステライトNo6、無電解ニッケルメッキ
特  性: 耐食性、塩酸
腐食液: 5.0%塩酸
Technology: 時効処理、二段時効、三段時効、酸化処理、無電解ニッケルメッキ

 <Site Map>
項目 サイト名
材質別
■1. シリコロイとは? 1.1 What’s Silicolloy? 1.2 析出硬化とは? 1.3 History
■2. 応用製品例 2.1 リップ・精密金型 2.2 連続鋳造用ローラー 2.3 製品例
■3. お問合せ先 3.1 Company Profile 3.2 試作開発のポイント 3.3 サービス体制
■4. シリコロイA2(析出硬化系) 4.1 諸特性 - -
  ◆トライボロジー 4.2 摩擦摩耗特性 4.3 耐焼付性 -
  ◆耐食性 4.4 耐食性(1) 4.5 耐食性(2) 4.6 耐孔食性
4.7 応力腐食割れ性 4.8 5.0%硫酸腐食試験 4.9 5.0%硝酸腐食試験
4.10 5.0%塩酸腐食試験 - -
  ◆耐熱性 4.8 高温特性(1) 4.8 高温特性(2) 4.9 耐ヒートチェック特性
4.10 耐高温腐食性 4.11 温度と酸化増量の関係 -
  ◆熱処理特性 4.13 時効硬化熱処理特性 4.14 低温時効処理特性 4.15 溶体化熱処理特性
4.16 低温溶体化特性 4.17 再溶体化熱処理特性 4.18 SUS630との比較(1)
4.19 SUS630との比較(2) - -
  ◆プロセス技術 4.20 熱処理寸法変化 4.21 加工性 4.22 加工プロセス
4.23 局部高硬度化技術 - -
■5. シリコロイXVI(析出硬化系) 5.1 諸特性 5.2 摩擦摩耗特性 5.3 耐焼付性
5.4 耐食性(1) 5.5 耐食性(2) 5.6 耐孔食性
5.7 熱処理寸法変化 5.8 溶体化熱処理特性 5.9 局部高硬度化技術
5.10 5.0%硫酸腐食試験 5.11 5.0%硝酸腐食試験 5.12 5.0%塩酸腐食試験
■6. シリコロイB2(2相系) 6.1 諸特性 6.2 耐食性(1) 6.4 シリコロイB2の耐食性
6.5 高温特性(1) 6.6 耐ヒートチェック特性 6.7 温度と酸化増量の関係
6.8 5.0%硫酸腐食試験 6.9 5.0%硝酸腐食試験 6.10 5.0%塩酸腐食試験
■7. シリコロイD(オーステナイト系) 7.1 諸特性 7.2 高温特性(1) 7.3 高温特性(2)
7.4 耐ヒートチェック特性 7.5 耐高温腐食性 7.6 温度と酸化増量の関係
7.7 耐食性(1) 7.8 耐孔食性 7.9 5.0%硫酸腐食試験
7.10 5.0%硝酸腐食試験 7.11 5.0%塩酸腐食試験 -
■8. SUS630(析出硬化系) 8.1 諸特性 8.2 SL-A2との比較(1) 8.3 SL-A2との比較(2)
8.4 摩擦摩耗特性 8.5 耐焼付性 8.6 耐食性(1)
8.7 耐食性(2) 8.8 耐孔食性 8.9 熱処理寸法変化
8.10 温度と酸化増量の関係 8.11 応力腐食割れ性 8.12 5.0%硫酸腐食試験
8.13 5.0%硝酸腐食試験 8.14 5.0%塩酸腐食試験 -
■9. SUS420J2(マルテンサイト系) 9.1 諸特性 9.2 耐食性(1) 9.3 耐孔食性
9.4 熱処理寸法変化 9.5 摩擦摩耗特性 9.6 応力腐食割れ性
9.7 5.0%硫酸腐食試験 9.8 5.0%硝酸腐食試験 9.9 5.0%塩酸腐食試験
■10. SUS440C(マルテンサイト系) 10.1 諸特性 10.2 耐食性(1) 10.3 耐食性(2)
10.4 耐孔食性 10.5 熱処理寸法変化 10.6 摩擦摩耗特性
10.7 5.0%硫酸腐食試験 10.8 5.0%硝酸腐食試験 10.9 5.0%塩酸腐食試験
■11. SUS304(オーステナイト系) 11.1 諸特性 11.2 耐食性(1) 11.3 耐食性(2)
11.4 耐孔食性 11.5 ステンレスの耐食性 11.6 摩擦摩耗特性
11.7 耐焼付性 11.8 摩擦摩耗特性(詳細版2) 11.9 5.0%硫酸腐食試験
11.10 5.0%硝酸腐食試験 11.11 5.0%塩酸腐食試験 -
■12. SUS316L(オーステナイト系) 12.1 諸特性 12.2 耐食性(1) 12.3 耐食性(2)
12.4 耐孔食性 12.5 ステンレスの耐食性 12.6 耐焼付性
12.7 5.0%硫酸腐食試験 12.8 5.0%硝酸腐食試験 12.9 5.0%塩酸腐食試験
■13. マルエージング鋼(超高張力鋼) 13.1 諸特性 12.7 5.0%硫酸腐食試験 12.7 5.0%硫酸腐食試験
12.9 5.0%塩酸腐食試験 - -
■14. SKD61(合金工具鋼) 14.1 諸特性 12.7 5.0%硫酸腐食試験 12.7 5.0%硫酸腐食試験
12.9 5.0%塩酸腐食試験 - -
■15. SKD11(合金工具鋼) 15.1 諸特性 12.7 5.0%硫酸腐食試験 12.7 5.0%硫酸腐食試験
12.9 5.0%塩酸腐食試験 - -
■16.S55C-Normal(炭素鋼) 16.1 諸特性 12.7 5.0%硫酸腐食試験 -12.7 5.0%硫酸腐食試験
12.9 5.0%塩酸腐食試験 - -
特性・機能別
■17.表面改質技術 17.1 特殊浸炭処理 17.2 低温窒化処理 17.3 表面改質の耐食性
■18.トライボロジー(摩擦摩耗特性) 18.1 摩擦摩耗特性(簡易版) 18.2 耐焼付性 -
18.3 摩擦摩耗特性(詳細版1) 18.4 摩擦摩耗特性(詳細版2) 18.5 摩擦摩耗特性(詳細版3)
18.6 摩擦摩耗特性(詳細版4) 18.7 摩擦摩耗特性(詳細版5) -
■19.耐食性 19.1 耐食性(1) 19.2 耐食性(2) 19.3 耐孔食性
19.4 応力腐食割れ性 19.5 5.0%硫酸腐食試験 19.6 5.0%硝酸腐食試験
19.7 表面改質の耐食性 19.7 5.0%塩酸腐食試験 -
■20.耐熱性 20.1 高温特性(1) 20.2 高温特性(2) 20.3 耐ヒートチェック特性
20.4 耐高温腐食性 20.5 温度と酸化増量の関係 -
■21.熱処理寸法変化 21.1 熱処理寸法変化 - -
*各サイトを分かりやすくするため、内容は一部重複しています。予めご了承ください。