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材質:シリコロイA2(HRC50±2)、シリコロイXVI(HRC56±2) |
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エッジ部拡大図(マイクロスコープ×1.75) |
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表面粗度 Ry0.10μm、Ra0.02μm |
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Data No.SLAX-NSTR2000-HK-2006091001 |
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| 1.2 特殊金型 |
| 1.2.1 特殊金型 |
硬度と耐食性のバランス、析出硬化のメカニズムを利用した特殊金型材としても使用されています。
焼入鋼の加工プロセス改善、SUS420J2等の耐食性改善、長寿命化、高精度を要求される特殊金型などへの応用も広がっています。 |
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| 1.2.2 クロス鍛造による金型 |
また精密金型として特殊鍛造(クロス鍛造)を行う例もあります。クロス鍛造とは母材の向きを変えながら、何度も鍛造を繰り返し製造する特殊鍛造技術で、組織バラツキ、硬度バラツキなど異方性の改善に有効だと考察されます。
以下にシリコロイXVIのクロス鍛造の一例をご紹介します。
(*クロス鍛造は他の材質でも可能ですので、ご興味のある方はお気軽にお問合せ下さい。また形状や材質によって対応できない場合もありますので、予めご了承ください。) |
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クロス鍛造後の形状例 @ |
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クロス鍛造後の形状例 A |
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シリコロイXVI |
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シリコロイXVI |
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Data No.SLX-SITR2006-MD-2006091001 |
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Data No.SLX-SITR2006-MD-2006091001 |
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| 1.2.3クロス鍛造の効果(特殊鍛造技術) |
| クロス鍛造により、組織バラツキの低減、硬度バラツキの低減に有効である。ロール圧延は硬度バラツキは低減できるものの、組織バラツキは大きくなる傾向にある。 |
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| ◆製造方法よる組織の異方性(バラツキ) |
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@クロス鍛造材 |
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顕微鏡組織(100倍) |
顕微鏡組織(100倍) |
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φ130丸棒材より鍛造 |
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長さ方向に対して直角方向 |
長さ方向 |
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シリコロイXVI (時効処理後) |
シリコロイXVI (時効処理後) |
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A丸棒材 |
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顕微鏡組織(100倍) |
顕微鏡組織(100倍) |
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φ130 |
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長さ方向に対して直角方向 |
長さ方向 |
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シリコロイXVI (時効処理後) |
シリコロイXVI (時効処理後) |
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B圧延材 |
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顕微鏡組織(100倍) |
顕微鏡組織(100倍) |
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φ130丸棒材より圧延 |
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長さ方向に対して直角方向 |
長さ方向 |
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シリコロイXVI (時効処理後) |
シリコロイXVI (時効処理後) |
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Data No.SLX-SITR2006-MD-2006091001 |
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| ◆製造方法よる硬度のバラツキ |
| 製造方法 |
熱処理 |
Ave |
Max |
Min |
バラツキ(3σ) |
| (1)クロス鍛造 |
時効処理(450℃×8h/AC) |
678 |
704 |
659 |
33.9 |
| (2)丸棒材 |
時効処理(450℃×8h/AC) |
656 |
686 |
637 |
47.8 |
| (3)圧延材 |
時効処理(450℃×8h/AC) |
678 |
696 |
657 |
31.3 |
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Data No.SLX-SITR2006-MD-2006091001 |
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| 2. 析出硬化系ステンレスと焼入鋼のプロセス技術、諸特性の差異 |
半導体、液晶関連装置、精密金型、精密部品などナノレベルの制御を要する精密機械分野の材料としては、機械的特性以外にも熱処理技術、加工プロセスを含めた製造性、使用環境におけるライフサイクルの向上、経年変化等を含む長期安定性が求められている。将来的には材料、材料の製法、熱処理技術、加工技術、表面改質技術、表面処理技術など総合的なバランスと用途に適したプロセス設計が重要になってくる。
析出硬化系シリコロイはこれらのバランスに優れ、またプロセス設計の自由度も高い。以下に今後注目すべき項目と析出硬化系シリコロイの特徴的なプロセス技術を紹介します。 |
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| 2.1 析出硬化と焼入れの熱処理寸法変化 |
| ◆Point 析出硬化系ステンレスは焼入型(マルテンサイト系ステンレス)よりも熱処理寸法変化が少ない。 |
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| 2.1.1 析出硬化系ステンレスの熱処理寸法変化(H900相当) |
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*D:直径方向(長さ方向に対して直角)、L:長さ方向
Data No.SLAX-SITR2006-MD-2006091001 |
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| 2.1.2 マルテンサイト系ステンレスの熱処理寸法変化(焼入れ、焼もどし) |
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*D:直径方向(長さ方向に対して直角)、L:長さ方向
Data No.SLAX-SITR2006-MD-2006091001 |
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| 2.2 マルテンサイト系ステンレスの焼入による酸化スケール量(大気熱処理) |
| ◆Point 析出硬化系ステンレスは焼入型(マルテンサイト系ステンレス)よりも酸化スケールの付着が少ない。 |
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*D:直径方向(長さ方向に対して直角)、L:長さ方向
Data No.SLAX-SITR2006-MD-2006091001 |
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| 2.3 マルテンサイト系ステンレスの熱処理歪み |
| ◆Point 析出硬化系ステンレスは焼入型(マルテンサイト系ステンレス)よりも熱処理歪みが少ない。 |
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マルテンサイト系ステンレス(SUS420J2)の板状の試験片(27W×380L×8t)を製作し、焼入れ(1050℃/急冷(WQ))を実施した。
その結果歪みが発生し、長さ方向に対して3.12mmの湾曲形状、幅方向に対しては0.15mmの湾曲形状になりました。
高硬度化を目的とする場合、析出硬化系ステンレスの時効硬化熱処理は450〜480℃(H900相当)で空冷するため、焼入れに比較して低温で冷却速度も遅く、熱処理歪みが非常に少ないという特徴があります。製品によっては時効処理後の仕上加工をせずに使用する例もあります。
焼入鋼は、熱処理後に焼きが入り高硬度化しているため、矯正や後加工が難しいことを考慮する必要があります。。
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焼入れ歪みの一例 |
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Data No.SLA-NSTR2000B-NSL-2006091001 |
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| 2.4 析出硬化系シリコロイの低温時効処理 |
| ◆Point 析出硬化系シリコロイは300〜380℃の低温時効でも高硬度化できる。 |
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300〜380℃の低温時効は熱処理歪みのより一層の低減、酸化スケール厚(大気熱処理の場合)の低減が可能となる。
SUS630(H900)相当の硬度が必要な場合、析出硬化系シリコロイでは300〜380℃の低温域でHRC45〜50を達成できる。 |
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Data No.SLAX-SITR2006-2006091001 |
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| 2.5 経年変化(残留オーステナイト) |
| ◆Point 析出硬化系ステンレスは焼入型(マルテンサイト系ステンレス)よりも経年変化が少ない。 |
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X線回折装置による残留オーステナイト測定 |
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Data No.SLX-SITR2006-MOD-2006091001 |
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焼入型の金型材は多くの金型に使用されていますが、経年変化による寸法変化の問題があります。焼入硬化は「オーステナイト化した鋼を急冷してマルテンサイトにすること」ですが、その際100%マルテンサイトになるわけではなく、少なからずオーステナイトが残留します(残留オーステナイト)。
この残留オーステナイトは鋼のC量が高くなるほど多くなり、また焼入れの際の冷却速度によっても変化します。焼入れ直後の残留オーステナイト量は、炭素鋼(SC材、SK材等)においては数%〜15%くらい、合金工具鋼(SKS材、SKD材等)では20%前後、高速度工具鋼(SKH等)においては30%に達することがあると言われています。
この残留オーステナイトは不安定な存在で時間の経過とともにマルテンサイト化し、その際に体積変化を生じるため寸法変化として現象します。(参考文献より)
以下はシリコロイXVI(析出硬化系ステンレス)の経年変化の可能性を考察するために、残留オーステナイトを測定した一例です。 |
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| No |
材質 |
熱処理@ |
熱処理A |
熱処理B |
経年変化 |
残留オーステ
ナイト量 |
| 1 |
シリコロイXVI |
溶体化熱処理
(1050℃×1h/WQ) |
- |
- |
- |
0.20% |
| 2 |
シリコロイXVI |
溶体化熱処理
(1050℃×1h/WQ) |
時効処理
(450℃×8h/AC) |
- |
- |
0.08% |
| 3 |
シリコロイXVI |
溶体化熱処理
(1050℃×1h/WQ) |
時効処理
(450℃×8h/AC) |
200℃×4h/AC |
- |
0.08% |
| 4 |
シリコロイXVI |
溶体化熱処理
(1050℃×1h/WQ) |
- |
- |
200℃×720h |
0.23% |
| 5 |
シリコロイXVI |
溶体化熱処理
(1050℃×1h/WQ) |
時効処理
(450℃×8h/AC) |
- |
200℃×720h |
0.14% |
| 6 |
シリコロイXVI |
溶体化熱処理
(1050℃×1h/WQ) |
時効処理
(450℃×8h/AC) |
200℃×4h/AC |
200℃×720h |
0.21% |
| 7 |
SUS420J2 |
焼入れ
(1050℃×1h/WQ) |
- |
- |
- |
1.43% |
| 8 |
SUS440C |
焼入れ
(1050℃×1h/WQ) |
- |
- |
- |
5.88% |
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Data No.SLX-SITR2006-MOD-2006091001 |
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マルテンサイト系ステンレス(SUS420J2、SUS440C)の残留オーステナイト量は1.43〜5.88%であるのに対し、析出硬化系ステンレスのシリコロイXVIは0.08〜0.23%と少ないことが分かります。
シリコロイXVIはC量が極低炭素で0.02%以下と非常に少ないこと、硬化メカニズムが析出硬化(第2相の微細分散析出)であることに起因するのではないかと推測されます。この結果より、シリコロイXVIは残留オーステナイトに起因する経年変化は少ないものと予想されます
(シリコロイA2は未測定)。
*本試験結果の残留オーステナイト量は絶対値ではなく相対的に考える必要があります。X線回折装置線源の官球の違いによりX線の強度や特性が異なり数値も異なる可能性があります。 |
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| 3. 精密部品の加工プロセス例 |
| 3.1 一般の工程例 |
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@ |

シリコロイA2,シリコロイXVI |
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素材状態ではシリコロイA2は過時効処理(OAG)、シリコロイXVIは溶体化処理が標準で、特にシリコロイA2を高硬度化する場合は予め溶体化熱処理を行う必要があります。 |
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▼ |
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A |
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溶体化の目的は加工性に富むマルテンサイトを得ることと、時効処理の準備をすることです。
析出硬化系ステンレスを高温加熱後に急冷すると、時効硬化元素を固溶したマルテンサイトが得られ、このマルテンサイトは軟らかく加工できます。
保持時間は肉厚に対して、1インチ1時間程度を実施することが多いです。 |
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▼ |
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B |
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溶体化後の硬度はシリコロイA2はHRC35前後、シリコロイXVIはHRC40程度となり、切削加工が可能です(プリハードン相当)。製品によっては仕上加工まで行う例もありますが(精度があまり重要でない場合)、特に精密部品では研磨代を残した粗加工を行うことが多いです。 |
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▼ |
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C |
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溶体化熱処理によって生成した析出硬化元素を過飽和に含有するマルテンサイトに、時効硬化熱処理によって金属間化合物を析出させ、硬さと強度を上昇させます。
高硬度化のメカニズムは、溶体化によって無理に溶かしこまれた析出硬化元素が時効硬化熱処理により粒子分散強化し、結晶を歪ませ転位を動きにくくすることにあります。
この温度帯の時効処理では応力除去もできると推測されます。 |
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▼ |
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【標準条件例】
シリコロイA2:480℃×6h/AC
シリコロイXVI:450℃×8〜10h/AC |
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D |
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時効処理により若干の寸法変化及び歪みが生じる可能性があり、特に精密部品では研磨加工等の最終仕上を行う例が多いです。
また大気熱処理で時効処理を行う場合、研磨加工等で薄い酸化スケール(金色〜茶色)を除去する場合もあります。 |
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Data No.SLAX-SITR2006-PR-2006091001 |
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| 3.2 超精密部品の工程例(案) |
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@ |

シリコロイA2,シリコロイXVI |
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素材状態ではシリコロイA2は過時効処理(OAG)、シリコロイXVIは溶体化処理が標準で、特にシリコロイA2を高硬度化する場合は予め溶体化熱処理を行う必要があります。 |
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▼ |
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|
A |
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溶体化の目的は加工性に富むマルテンサイトを得ることと、時効処理の準備をすることです。
析出硬化系ステンレスを高温加熱後に急冷すると、時効硬化元素を固溶したマルテンサイトが得られ、このマルテンサイトは軟らかく加工できます。
保持時間は肉厚に対して、1インチ1時間程度を実施することが多いです。 |
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▼ |
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|
B |
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溶体化後の硬度はシリコロイA2はHRC35前後、シリコロイXVIはHRC40程度となり、切削加工が可能です(プリハードン相当)。製品によっては仕上加工まで行う例もありますが(精度があまり重要でない場合)、特に精密部品では研磨代を残した粗加工を行うことが多いです。 |
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▼ |
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C |

*本工程は研究段階ですので予めご了承下さい。 |
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応力除去と二段時効を兼ねたプロセスとしては200℃×2h/ACが候補となります。応力除去としては200℃で約50%、450〜480℃ではほとんど、300〜380℃はその中間だと推測されます。
また低温時効後の硬度の一例は以下の通りです。
・200℃:HRC40(シリコロイA2、シリコロイXVI)
・300℃:HRC46(シリコロイA2)
・380℃:HRC50(シリコロイXVI) |
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▼ |
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|
D |

*本工程は研究段階ですので予めご了承下さい。 |
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必要に応じて二次加工を追加し、加工での残留応力の発生を分散できる可能性があります。
最終的にはEの時効処理で応力除去できると考えられます。 |
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▼ |
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E |
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溶体化熱処理によって生成した析出硬化元素を過飽和に含有するマルテンサイトに、時効硬化熱処理によって金属間化合物を析出させ、硬さと強度を上昇させます。
高硬度化のメカニズムは、溶体化によって無理に溶かしこまれた析出硬化元素が時効硬化熱処理により粒子分散強化し、結晶を歪ませ転位を動きにくくすることにあります。
この温度帯の時効処理では応力除去もできると推測されます。 |
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▼ |
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【標準条件例】
シリコロイA2:480℃×6h/AC
シリコロイXVI:450℃×8〜10h/AC |
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F |
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時効処理により若干の寸法変化及び歪みが生じる可能性があり、特に精密部品では研磨加工等の最終仕上を行う例が多いです。
また大気熱処理で時効処理を行う場合、研磨加工等で薄い酸化スケール(金色〜茶色)を除去する場合もあります。 |
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Data No.SLAX-SITR2006-PR-2006091001 |
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| 4. 参考資料より |
| 4.1 内部応力 |
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内部応力とは常温で、しかも外力がかかっていないとき、その材料の内部に存在する応力のことです。鋳造したまま、溶接したまま、焼入れしたまま、切削加工、研削加工などにより大なり小なりの内部応力が発生します。マクロ的な内部応力は不均一な形状変化や体積変化によって発生しているもので、ミクロ的には結晶粒間や結晶粒内に存在する内部応力のことです。 |
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| 4.2 応力除去焼なまし |
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残留応力を熱処理で除去するには低温焼なまし(応力除去焼なまし)が一般的です。少なくとも450℃以上に加熱しなければなりません。炭素鋼で硬度の軟化を防ぐ場合には、150〜180℃の低温焼もどしが実用的です。焼入れ時のストレスは100℃で25%、200℃で50%、600〜700℃で100%除去されます(炭素鋼の場合)。保持時間は肉厚に対して1インチ30分/徐冷が適当です。 |
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| 4.3 二段時効 |
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シリコロイA2及びシリコロイXVIの450℃〜480℃の時効処理の予備時効として、200℃×2hr/ACの低温時効処理を行うことで、耐食性を延命した例があります。これは時効初期の核生成が均一に分散し、ミクロ的に組織内部(金属間化合物)に起因する異種金属接触腐食の改善、あるいは耐食性に対して良質な金属間化合物への成長などが原因と推測されます。
<試験例>
(1)塩酸性6%塩化第二鉄溶液(孔食試験):約13%の耐食性の向上(シリコロイXVI)
(2)塩水浸漬試験:約26%の耐食性の向上(シリコロイA2)、26%以上の耐食性の向上(シリコロイXVI)
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| <関連サイト> |
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◆ 本ページのキーワード |
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Material: |
シリコロイA2、シリコロイXVI、SUS630、SUS420J2、SUS440C |
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特 性: |
高硬度、高耐食、熱処理寸法変化、経年変化、残留オーステナイト、熱処理歪み、酸化スケール |
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Technology: |
析出硬化、時効硬化、予備時効、二段時効、応力除去、熱処理プロセス、加工プロセス、熱処理技術 |
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低温時効、クロス鍛造、特殊鍛造、異方性、組織バラツキ、硬度バラツキ |
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製 品: |
Tダイ、リップ、塗工機、コーター、スリットコーター、スリットノズル、ダイコーター、ダイ、精密金型 |
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特殊金型 |
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| <Site Map> |
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