本資料に掲載されている技術情報は一般的な特性を説明する為のもので、
これにより何らかの保証をするものではありませんので予めご了承ください。
【File No.SKD11-001】
SKD11の諸特性(合金工具鋼 / 冷間金型用)
1. 化学成分
(wt%)
成分 C Si Mn P S Cr Mo V Fe
規格 1.40-1.60 ≦0.40 ≦0.60 ≦0.030 ≦0.030 11.00-13.00 0.80-1.20 0.20-0.50 Bal.
成績例 1.47 0.31 0.42 0.025 0.001 11.40 0.81 0.21
Data No.SKD11-MS-2006083101 *化学成分は一例です
2. 熱処理
 2.1 熱処理の一例:焼なまし
- 分類 熱処理 硬度(HB)
規格 焼なまし 焼なまし:830-880℃徐冷 225以下
一例 焼なまし 850℃徐冷 225
Data No.SKD11-TR-2008091601 *硬度は一例です
 2.2 熱処理の一例:焼入・焼戻し
- 分類 熱処理 硬度(HRC)
規格 焼入れ・焼戻し 焼入れ:1000-1050℃空冷
焼戻し:150-250℃空冷
58以上
焼入れ・焼戻し 焼入れ:1020-1050℃空冷
焼戻し:500-530℃空冷
58以上
一例 焼入れ・焼戻し 焼入れ:1030℃空冷
焼戻し:510℃空冷
60
Data No.SKD11-TR-2008091602 *硬度は一例です
3. 顕微鏡組織
SKD11 SKD11
焼入れ・焼戻し 焼入れ・焼戻し
(1030℃空冷・510℃空冷) (1030℃空冷・510℃空冷)
顕微鏡組織 (200倍) 顕微鏡組織 (400倍)
腐食液:ナイタール 腐食液:ナイタール
(アルコール97%、硝酸:3%) (アルコール97%、硝酸:3%)
Data No.SKD11-TR-2008051601 Data No.SKD11-TR-2008051602

4 耐食性
 4.1 硫酸腐食試験(5.0%H2SO4
     ◆ 硫酸腐食試験 詳細サイト
ST:溶体化熱処理、SL-A2,SUS630 AG:480℃/AC , SL-XVI AG:450℃/AC
SUS440C,SUS420J2:焼入・焼戻し
SL:シリコロイ
Data No.SLABDX-SITR2008-AMP-2008021409
 4.2 硝酸腐食試験(5.0%HNO3
     ◆ 硝酸腐食試験 詳細サイト
ST:溶体化熱処理、SL-A2,SUS630 AG:480℃/AC , SL-XVI AG:450℃/AC
SUS440C,SUS420J2:焼入・焼戻し
SL:シリコロイ
Data No.SLABDX-SITR2008-AMP-2008081601

 <関連サイト>
No サイト名 キーワード シリコロイ材質 比較材質
1 SKD11の諸特性 化学成分、熱処理、硬度、顕微鏡組織、耐食性、他 A2、XVI、B2、D SUS430、SUS630、SUS420J2、SUS440C、SUS304、SUS316L、 SKD11、SKD61、マルエージング鋼
2 5.0%硫酸腐食試験 5%硫酸、二段時効、三段時効、酸化処理 A2、XVI、B2、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L、SUS430、
SKD11、SKD61、マルエージング鋼、ステライトNo6
3 5.0%硝酸腐食試験 5%硝酸、二段時効、三段時効、酸化処理 A2、XVI、B2、D SUS630、SUS420J2、SUS440C、
SUS304、SUS316L、SUS430、
SKD11、SKD61、マルエージング鋼、ステライトNo6
 <SKD11をご使用の方へのご提案>
●SKD11製品の加工プロセスの簡略化
SKD11は焼入れ・焼戻しを行うことでHRC58以上の高硬度を達成しますが、熱処理での寸法変化や歪みの発生を伴います。
析出硬化系ステンレスのシリコロイXVIは、時効硬化熱処理(450℃/空冷)でHRC56±2程度の高硬度を達成できるため、熱処理での寸法変化や歪みが非常に少ないのが特徴です。特に精密部品で有効な例が多いです。
   参考サイト: 4.20 熱処理寸法変化   4.22 加工プロセス   2.1 リップ・精密金型
●耐食性と高硬度の両立
近年、腐食環境がより一層厳しくなってきていますが、SKD11で耐食性を向上させたい方にはシリコロイXVIが有効です。
●注意点および備考
シリコロイXVIは硬度がHRC56±2程度とSKD11よりも若干低いため、用途によっては硬度不足の場合がありますのでご注意下さい。シリコロイXVIは低温窒化や特殊浸炭などの表面改質の併用も可能です。硬度不足の場合、低温窒化などで表面硬度を高くして使用する場合もあります。
   参考サイト: 19.2 低温窒化処理   19.1 特殊浸炭処理

◆ 本ページのキーワード
Material :SKD11、SKD61、マルエージング鋼、SUS430、SUS420J2、SUS440C、SUS630、SUS304、シリコロイA2、シリコロイXVI、シリコロイB2、シリコロイD
特  性 :化学成分、熱処理、硬度、、顕微鏡組織、耐食性、腐食、硫酸、硝酸、耐熱衝撃性
Technology

<Site Map>
項目 サイト名
材質別
■1. シリコロイとは? 1.1 What’s Silicolloy? 1.2 析出硬化とは? 1.3 History
■2. 応用製品例 2.1 リップ・精密金型 2.2 連続鋳造用ローラー 2.3 製品例
■3. お問合せ先 3.1 Company Profile 3.2 試作開発のポイント 3.3 サービス体制
■4. シリコロイA2(析出硬化系) 4.1 諸特性 - -
  ◆トライボロジー 4.2 摩擦摩耗特性 4.3 耐焼付性 -
  ◆耐食性 4.4 耐食性(1) 4.5 耐食性(2) 4.6 耐孔食性
4.7 応力腐食割れ性 4.8 5.0%硫酸腐食試験 4.9 5.0%硝酸腐食試験
  ◆耐熱性 4.8 高温特性(1) 4.8 高温特性(2) 4.9 耐ヒートチェック特性
4.10 耐高温腐食性 4.11 温度と酸化増量の関係 -
  ◆熱処理特性 4.13 時効硬化熱処理特性 4.14 低温時効処理特性 4.15 溶体化熱処理特性
4.16 低温溶体化特性 4.17 再溶体化熱処理特性 4.18 SUS630との比較(1)
4.19 SUS630との比較(2) - -
  ◆プロセス技術 4.20 熱処理寸法変化 4.21 加工性 4.22 加工プロセス
4.23 局部高硬度化技術 - -
■5. シリコロイXVI(析出硬化系) 5.1 諸特性 5.2 摩擦摩耗特性 5.3 耐焼付性
5.4 耐食性(1) 5.5 耐食性(2) 5.6 耐孔食性
5.7 熱処理寸法変化 5.8 溶体化熱処理特性 5.9 局部高硬度化技術
5.10 5.0%硫酸腐食試験 5.11 5.0%硝酸腐食試験 -
■6. シリコロイB2(2相系) 6.1 諸特性 6.2 耐食性(1) 6.4 シリコロイB2の耐食性
6.5 高温特性(1) 6.6 耐ヒートチェック特性 6.7 温度と酸化増量の関係
6.8 5.0%硫酸腐食試験 6.9 5.0%硝酸腐食試験 -
■7. シリコロイD(オーステナイト系) 7.1 諸特性 7.2 高温特性(1) 7.3 高温特性(2)
7.4 耐ヒートチェック特性 7.5 耐高温腐食性 7.6 温度と酸化増量の関係
7.7 耐食性(1) 7.8 耐孔食性 7.9 5.0%硫酸腐食試験
7.10 5.0%硝酸腐食試験 - -
■8. SUS630(析出硬化系) 8.1 諸特性 8.2 SL-A2との比較(1) 8.3 SL-A2との比較(2)
8.4 摩擦摩耗特性 8.5 耐焼付性 8.6 耐食性(1)
8.7 耐食性(2) 8.8 耐孔食性 8.9 熱処理寸法変化
8.10 温度と酸化増量の関係 8.11 応力腐食割れ性 8.12 5.0%硫酸腐食試験
8.13 5.0%硝酸腐食試験 - -
■9. SUS420J2(マルテンサイト系) 9.1 諸特性 9.2 耐食性(1) 9.3 耐孔食性
9.4 熱処理寸法変化 9.5 摩擦摩耗特性 9.6 応力腐食割れ性
9.7 5.0%硫酸腐食試験 9.8 5.0%硝酸腐食試験 -
■10. SUS440C(マルテンサイト系) 10.1 諸特性 10.2 耐食性(1) 10.3 耐食性(2)
10.4 耐孔食性 10.5 熱処理寸法変化 10.6 摩擦摩耗特性
10.7 5.0%硫酸腐食試験 10.8 5.0%硝酸腐食試験 -
■11. SUS304(オーステナイト系) 11.1 諸特性 11.2 耐食性(1) 11.3 耐食性(2)
11.4 耐孔食性 11.5 ステンレスの耐食性 11.6 摩擦摩耗特性
11.7 耐焼付性 11.8 摩擦摩耗特性(詳細版2) 11.9 5.0%硫酸腐食試験
11.10 5.0%硝酸腐食試験 - -
■12. SUS316L(オーステナイト系) 12.1 諸特性 12.2 耐食性(1) 12.3 耐食性(2)
12.4 耐孔食性 12.5 ステンレスの耐食性 12.6 耐焼付性
12.7 5.0%硫酸腐食試験 12.8 5.0%硝酸腐食試験 -
■13. SUS430(フェライト系) 13.1 諸特性 13.2 5.0%硫酸腐食試験 13.3 5.0%硝酸腐食試験
■14.S55C-Normal(炭素鋼) 14.1 諸特性 - -
■15.SKD11(合金工具鋼) 15.1 諸特性 15.2 5.0%硫酸腐食試験 15.3 5.0%硝酸腐食試験
■16.SKD61(合金工具鋼) 16.1 諸特性 16.2 5.0%硫酸腐食試験 16.3 5.0%硝酸腐食試験
16.4 耐ヒートチェック特性 - -
■17.マルエージング鋼 - - -
■18.ステライト - - -
特性・機能別
■14.表面改質技術 19.1 特殊浸炭処理 19.2 低温窒化処理 19.3 表面改質の耐食性
■15.トライボロジー(摩擦摩耗特性) 20.1 摩擦摩耗特性(簡易版) 20.2 耐焼付性 -
20.3 摩擦摩耗特性(詳細版1) 20.4 摩擦摩耗特性(詳細版2) 20.5 摩擦摩耗特性(詳細版3)
20.6 摩擦摩耗特性(詳細版4) 20.7 摩擦摩耗特性(詳細版5) -
■16.耐食性 21.1 耐食性(1) 21.2 耐食性(2) 21.3 耐孔食性
21.4 応力腐食割れ性 21.5 5.0%硫酸腐食試験 21.6 5.0%硝酸腐食試験
21.7 表面改質の耐食性 - -
■17.耐熱性 22.1 高温特性(1) 22.2 高温特性(2) 22.3 耐ヒートチェック特性
22.4 耐高温腐食性 22.5 温度と酸化増量の関係 -
■18.熱処理寸法変化 23.1 熱処理寸法変化 - -
*各サイトを分かりやすくするため、内容は一部重複しています。予めご了承ください。