特性
ヒートチェック特性-1
Heat Check Characteristic
熱サイクル試験(耐ヒートチェック性)の内容および、結果を掲載しています。
1. 目的
製鋼設備である連続鋳造用ローラー(CCローラー)の耐久寿命(急熱急冷)を比較検討するため、熱サイクル試験(耐ヒートチェック性)を行った。
2. 試験方法
下記( 1)~( 3)の熱サイクルを1000回繰り返し、顕微鏡観察により亀裂発生状況を調査した。
- 加熱:室温~600℃(5秒)
- 保持:600℃(2秒)
- 水冷:25℃(15秒)
3. 材質比較
- シリコロイA2:過時効処理(OAG:650℃/AC)
- シリコロイB2:固溶化熱処理
- シリコロイD:固溶化熱処理
4. 試験結果
5. まとめ
- シリコロイの熱サイクルによる耐熱亀裂性の比較は、以下のようになった。
良 ← シリコロイD > シリコロイB2 > シリコロイA2 - シリコロイA2はSKD61との比較ではシリコロイA2に優位性があること、また高温腐食試験結果などを総合的に考察すると、連続鋳造用ローラーとしてはシリコロイDが最も適していると思われる。
実際には連続鋳造用ローラー(ビレット用)としてはシリコロイA2が最も多く実用化されている。